2007年08月05日

便秘の概要

便秘(べんぴ)とは、簡単に表現すれば、ヒト(または他の動物)において便の排泄が困難になっている消化器の状態のことです。長い日数(2〜3日、あるいはそれ以上)便通がありません。

その間、大腸内に停滞している便を宿便といいます。普通、便通は1日1回ありますが、便秘といわれる状態は普通と違うので一応異常現象と考えられています。

この状態で便秘によるなんらかの不調、不快感があるケースでは、病的として取り扱われます。

しかし、2日に1回、3日に1回しか便通がなくても、なんらの苦痛を感じない人もいます。このような場合には、定義からいえば便秘という範疇に入るかもしれませんが、医療的な観点からいえば、便秘の傾向がある(便秘がちである)と称するに止まります。

学者によっては、便秘は排便の回数の減少が問題ではなく、便のかたさの増加に重きを置いている人もいます。事実、毎日1回定期的に便通があっても大部分の量の便が大腸に残存していて気分がすっきりしないという人が結構いるものです。これはやはり便秘といえます。

このような状態のときに、液状便が少量出ることがあります。下痢と勘違いされることがありますが、これはかたい宿便のまわりを液状分が通過しただけのことです。
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2007年08月04日

便秘の症状

便秘は便のかたさの増加が本質的な問題のように見えますが、実際は大腸の運動障害が本質です。そのため腸内容が長い間大腸内に停滞し、水分の吸収を過度に受け、便がかたくなります。

この大腸の運動機能が正常でない場合以外にも蠕動力が弱く、輸送力の衰えたが便秘の原因であることもあります。

前段の場合には大腸が弛緩しても便秘は起こりますが(弛緩性便秘)、逆に緊張し過ぎても腸内容の運動は遅くなります(緊張性便秘)。実際にはこのふたつの型にはっきりと分類できるわけではなく、ひとつの大腸の中に混合して存在しています。

このように便秘にはいろいろの型がありますが、さらに一時的のものと慢性便秘にも分けることができます。一時的な便秘には環境の変化、たとえば旅行中などに起るものがあります。これは主として精神的な緊張のために自律神経の働きが異常になることが原因となります。精神・神経性便秘です。一般的に「水が変わったため」といわれています。

この事実からアメリカの精神身体医学派は、慢性便秘も精神的ストレスの持続によって起りうるという考え方をしています。

一方、前述の腸閉塞の場合は文字どおり「糞づまり」ですが、この他にも熱性疾患、胃潰瘍などいろいろな疾患の一症状として便秘になることも珍しくありません(症候性便秘)。
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2007年08月03日

慢性便秘

特にこれといった病気はなく、健康であるにもかかわらず、持続性の慢性便秘を唯一の症状として悩む患者も少なくありません。

これは常習性便秘として特別に取り扱われています。この症状はひとつの独立疾患として確立されています。

一般に便秘というときは、この症状を指しています。いわば、本家本元の便秘症です。この場合、健康とはいっても便秘という障害のために、全身および局所症状を示すことがあります。

他の疾患が原因の症候性便秘とは異なります。この種の便秘では、便がかたく、ウサギの糞状をなして排便量が少ないわけですが、他の便秘と比べて著しい違いがあるわけではありません。

通常生理的に最も強い便意は、朝食後の胃大腸反射を基礎として条件反射を形成しているため起るものですが、この便意をいろいろな原因で抑圧し(我慢し)、第2、第3の、より弱い排便反射による便意を次々と押えつけ続けると、直腸に便が多量にたまっても便意をまったく催さなくなることがあります。

このようになれば、直腸が弛緩しトーヌスが消失してしまい、水の吸収が過度になります。これは純粋に機能的な便秘である。このようなことが起ると、代償的に直腸の上部でも腸内容の遅延が見られるようになります。
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2007年08月02日

慢性便秘の区分

慢性便秘はその発生する場所によってS状結腸型、上行結腸型、横行結腸型、下行結腸型と区別されています。

それぞれの型の便秘が単独に見られることもありますが、直腸型に伴う形が多いといえます。このような大腸の運動機能不全は一般に体力の弱い人に起こりやすい傾向があります。

これは腹壁筋の緊張減弱に原因の一端があり、多産婦や肥満した人に便秘がよく見られます。また男子より女子に多いことは周知のとおりでしょう。

便秘を患っている人のほとんどは不快感を感じています。これは便秘になる前のさわやかだった排便後のイメージが頭の中に残っていることも多少影響しています。

しかし、安易にかん腸や下剤を用いると、自然の排便反射を全く生じなくしてしまうことがあります。使用には注意が必要です。
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2007年08月01日

症候性便秘

症候性便秘のなかでも便秘を主症状とする疾患が種々存在します。これらは消化管の機能が異常を起し、腸の運動性のを弱め、便秘を生じさせます。常習性便秘との区別がむずかしいことがあります。

]嫁検査で初めて区別されることもありますが、それでもはっきりしないことも珍しくありません。これは主として大腸の異常に見られ、その形態に異常があれば機能にも異常を伴ないます。

先天的には大腸過長症やヒルシュスプルング病の場合があります。後天的には広範な腹膜ゆ着(ゆ着性腸間膜炎)による大腸の位置異常や大腸自身の限局性ゆ着(上行結腸部や大腸の湾曲部によく見られる)が原因です。

したがって、がんこな便秘だけがある場合、ただ純粋に機能的なものによってきたと頭から決めてしまうわけにはいきません。

便秘自身がいろろな症状を引き起すことがあります。疲労感、憂うつ症、頭痛、めまい、のぼせ、肩こり、腰痛などの神経症状です。

しかし、これらの便秘に伴う諸症状には中毒症状は見られません。また舌苔(ぜったい)、口臭、食欲減退、腹部膨満感、心か部の圧量感や疼痛、口渇や吐さけ、放屁(ほうひ)、お腹が鳴るといった消化器症状もよく見られます。

ときには腹痛を発することもあります。また糞石を形成してこのために2次的に異常を起すこともあります(刺激的腸炎、さらに腸閉塞)。

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2007年07月30日

便秘の予防と治療

■食物
常習性便秘の治療には生活様式の改善が第1です。食物繊維は柔らかく大きな大便を作ります。食物は腸の蠕動(ぜんどう)を促進するもの(野菜、果実類)を多くとることを心がけましょう。繊維をほとんど含まない食物、例えばアイスクリーム、チーズ、肉、スナック菓子、ピザ、インスタント食品などは制限した方がよいでしょう。

■水分の摂取
十分な量の水もしくは他の飲み物、例えば野菜や果物のジュース、スープなどを摂取しましょう。

水分は大便を柔らかく保ち、通りをよくします。そのため十分な水分を取ることは重要である。カフェインやアルコールを含む飲料は、消化器の水分を減らす傾向があります。飲み過ぎないようにしましょう。軽度の便秘の場合、水分を十分取っただけで便が排出される、又は症状が改善されるケースも珍しくありません。

■脂肪の摂取
脂肪は腸管を滑らせる働きがあるので、便の通りをよくします。適量の油物を摂取するのも効果があります。

■運動
規則正しい運動は消化器を刺激します。軽い運動でも十分です。ウオーキングがおすすめです。軽い腹筋やストレッチも効果的です。

■排便時間の確保
便意を催したら、我慢しないで排便しましょう。そのためにも早寝早起きの習慣を身に付けることが大切です。

■下剤に頼り過ぎない
本来の生理的な機能が弱ってしまうことがあります。重度の便秘の人は医師や薬剤師の指導の下で下剤を使用するようにしましょう。
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